お湯の水割り

140字以上のぐだぐだ

太陽の塔/森見登美彦

友だちが太陽の塔を見に行くそうで

それをきくと思い出すのはやっぱりこちら。

もうねーだいすきなんです。

「すべての失恋男たちに捧ぐ」

なんて言っとりますが、まあそうかもですが、

失恋を経験したことある人に捧げたいよ私はー

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何かしらの点で、彼らは根本的に間違っている。

なぜなら、私が間違っているはずがないからだ。

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もう最初の2行が、ね笑

やっぱり京都が舞台で

やっぱり阿呆な大学生が主人公で

やっぱり愛すべき登場人物たちで

阿呆だー笑

って笑いながらさあ、

すごくわーってさせた終盤クライマックス!

からのそのラスト4ページのコントラストと言いますか、

ラスト4ページが、素晴らしすぎるーーーーー

追加のネタバレです✧

ぜひ原作の言葉で読んでほしいのですが、要約!

クリスマスの浮かれたカップル達への作戦を大成功させ

騒がしい街の中1人その中をぬける主人公。

ひと息ついて

彼女と別れた時のことや

何がだめだったのかを思い返す。

あれがだめだったのか

これがだめだったのか

はたまた自分が偉大すぎたか。まさか。

でも別れたからって何も変わらないし。

また元の生活に戻るだけだし。

わざわざ時間をあわせて出かけたり、

彼女の機嫌うかがったり

わずらわしいことは何もなくなって自由なのだと

別れたからなんなんだと

2ページほどかけてつらつらと。

そして雪がふってきて、

自分が一度だけ、彼女にした

「我ながら気の利いたこと」を思い出す。

あれは自分でもなかなかよかったと。

うんうんと。

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うむ。あの夜、降りしきる雪の中に立っていた彼女が今そこにいるかのように思い描けるけれども、しかし、酔うまい。決して自分には酔うまいぞ。そう自分に言い聞かせながら、雪降る夜明けの町を歩き、しばらくうんうん頑張ってみたが、せめて今日くらいは自分に酔わせてくれと思って私は泣いた。

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この4ページをもう本当何回読んだかわかりませぬ。

共感度がはんぱないんです~

何がだめだったかなんて

考えてももう意味ないのに、考えてしまう。

もしかしたらうまくいってたにかなな未来をどうにかこうにか探してみる。

あそここうしてたら違ってたかなは

さみしいけど、救いですものー。

そして元の生活に戻っただけだーって

頭ではそうでもさああああ

全然ちがうんだよね、

この、どうにか合理的に?

悲しさに酔わないようにと背筋をただす主人公がもう~。

それからの涙にもう~笑。

結論、失恋したら

とりあえず酔いしれて悲劇の主人公になるのがいいと思います。

せっかくだし。きっと終わったら意外と頑張れる。

どっちにの方向にも。

読み返したいなって思って

読み返したらまたすぐもっかい読む。

一回の「読みたい」衝動で結局3回くらい読む笑

そして泣くヽ(;▽;)ノ

この読み返して泣くまでが

私のこの4ページの味わい方。笑

そしてその4ページをしめくくる

最後の2行がまたいいのです。

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何かしらの点で、彼らは根本的に間違っている。

そして、まあ、おそらく私も間違っている。

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くーーーーーっ笑。

読後の満足感はんぱないかと思います。

あと森見さんの京都の大学生シリーズ(ではないけど)は

いつにもまして独特な心地よい日本語のリズムがあるので

本当に日本語がわかる人に生まれてよかったなーって

冗談ぬきで思わせてくれます。

私が早口でまくし立てるのが

すきっていうのもあると思うけど笑

いつか太陽の塔の本物みたいなー(*´∀`)

はーもっかい読んで寝よう笑